Rippleのマルチホップとは? サイアム商業銀行のマルチホップ採用について

Rippleのマルチホップとは? サイアム商業銀行のマルチホップ採用について

今回は、去年、2018年9月にRippleが発表したxCurrent4.0の重要な新機能「マルチホップ」について書いていきたいと思います。

まずは、2018年10月の終わりに公開された「Benefits of Multi-hop(マルチホップの利点、恩恵)」というインタビュー動画を見てみましょう。

ざっくりと和訳してみましたので合わせてごらんください。
その後、もう少しマルチホップについて、予測を交え掘り下げてみましょう。

マルチホップ利用によるメリット(インタビュー動画)

質問者:「多くの人が疑問を抱いているマルチホップというRippleNetの機能についてお聞かせください。
それはなんですか?どんな機能を持つものですか?」

まず最初に、マルチホップは、「直接の取引関係のない相手に、銀行やペイメントプロバイダー、またはデジタルウォレットを利用し取引する機能」をRippleNetのメンバーに対し提供します。

これはとても重要なことです。
なぜなら、今日の世界では、お金を送りあうためにヘンテコな二国間の関係が必要となっています。
つまり、「A」は「B」と関係を持ち、「B」は「C」と関係を持ち、まるで伝言ゲームのように情報を渡す必要があるんです。

マルチホップはそれを過去のものにするのです。

質問者:「なるほど、ではRippleNetの誰が、この機能を使うんですか?」

2週間ほど前、我々は、サイアム商業銀行がマルチホップを使用していることを発表しました。
そしてそれが意味することは、彼ら(サイアム商業銀行)の顧客が、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、そしてベトナムにサイアム商業銀行を通して容易に送金することを可能にしているということです。

つまり、送金者はこのエリア全体に対し、よりアクセスしやすくなるという事です。
また、受け取り側は、完全に可視化、透明化された手数料によって、より低コストな送金を受けることができるのです。

質問者:「その関係は双方向なんですか?
つまり、貴方のおっしゃるラオス、タイ、そしてカンボジアにいる受け取り者達は、直接関係の無い相手に対し、マルチホップを通じて送金をすることもできるんでしょうか?」

ええ、その通りです。

これを支える技術の素晴らしいところの1つは、インターネットと同じように機能するということです。
情報は相互に行き来しますよね。
ですので、カンボジアから関係外の機関へ容易に送金を行うこともできます。

インターネットと同じように、情報やお金を送るための手段は沢山あるという事です。

そしてもう一つマルチホップが可能にすることが、複数の(手数料の)見積もりをユーザーに提示できることです。
これらの見積もりは、利用可能な異なる送金経路での見積もりで、それにより最安の経路、最速の経路を選ぶことが可能です。
つまり、顧客が望む選択肢(送金手数料や送金手段)を確保し、提供できるという事です。

そして、これらにおいて素晴らしいのは、我々のテストにおいて「複数の送金経路のうち最も早く、最も安く送金できるのがxRapidを利用した場合」だと、確認出来ている事です。

サイアム商業銀行によるマルチホップ実装の背景

今日において、世界の多くの地域で非効率な流動性が国際送金の足かせになっているといいます。
こういった状況はASEAN(東南アジア諸国連合)でも顕著に現れており、それゆえに世界各国からASEAN諸国に向けての国際送金は非効率でコストのかかるものであるとのことです。

ASEAN諸国間には、国際送金に関する統一された基準が無く、ASEAN諸国に送金をしようとしている近隣諸国は、非効率的で高コストな送金を余儀なくされているそうです。

例えば送金国の通貨を一旦米ドルに替え、さらに複数のコルレス銀行を経由し送金を行う必要があり、その都度、時間やコストがかさむという事です。

その為、ASEAN諸国に送金を必要としている各国のユーザーや中小企業は、仕送りや少額の送金に多くの時間や費用が掛かってしまうため、気軽に送金することができないというのが現状です。

そんな中、本日(2018年9月29日の発表時)タイのサイアム商業銀行(SCB:Siam Commercial Bank)が世界に先駆け、RippleNetの重要な機能である「マルチホップ」を実装しました。

マルチホップとはどういった機能なのか

この項での考察は、発表されている情報が不十分なため、予想を含めたものになっております。
次の項で、疑問点や疑問点に関わる考察等も記載していますので、お時間ある方はご覧になってください。

それではこの度、サイアム商業銀行(以下SCB)が世界で初めて実装した「マルチホップ」とはどういった機能なのでしょうか?
発表された先のインタビューやツイッターコメントをもとに見ていきましょう。

銀行は、彼らが知らない銀行と取引をしません (デュー・デリジェンスと口座開設には6~9か月かかることもあります。)マルチホップを使用すると、銀行は (アカウントを共有する銀行を経由して) 知らない多くの顧客と、間接的に接続することができます。

インタビュー動画でも同じような説明がありましたね。抜粋してみましょう

(現状の国際送金では)「A」は「B」と関係を持ち、「B」は「C」と関係を持ち、まるで伝言ゲームのように情報を渡す必要があるんです。

マルチホップは、「直接の取引関係のない相手に、銀行や送金会社、またはデジタルウォレットを利用し取引する機能」をRippleNetのメンバーに対し提供します。

の部分ですね。

現状のコルレス銀行を複数経由する非効率な送金が次のようなイメージだとしましょう
中間に複数の国(銀行)を経由するためその都度、手数料と時間がかさんでいく。
(大げさに3つの中継銀行を挟んでみました笑)

また、タイからASEAN諸国に送金するだけでも、タイバーツを一旦ドルに替え、そのドルを送金対象国の通貨に替え送金する。なんて話も聞きます。
まさに「ASEAN諸国間には、国際送金に関する統一された基準が無い」ということですね。

そして以下が、マルチホップでの送金の予想イメージです。

この図では、例えば[A]をヨーロッパの銀行、[B]をマルチホップ実装のSCB、そして[C]がカンボジアの銀行としてみましょう。

[A]と[C]は取引関係が無く、例えばA国の中小企業が、C国の企業に支払いをする際に、前述のような多くの手数料と時間を必要としていました。
しかし、タイのSCBがマルチホップに対応したため、[A]はユーロを[B]に送り、そこで(B通貨を経由し※)[C]の通貨(リエル)に両替をし、[C]に送金をする。といった経路で送金を行うことができるようになります。

さらに今回のSCBとASEANの例でいえば、[A]は[B]を経由することで、今まで送金をすることが困難だった[C]のみならず[D][E][F][G][H]等にも容易に低コストな送金を行うことができるということです。

つまり、今まで高額な手数料によって、苦労していた諸外国からASEAN諸国への送金も、RippleNet(xCurrent)のマルチホップによってスピーディーかつ低コストで送金出来るようになると言えるでしょう。

マルチホップ利用におけるxRapid+XRPの活用は?

冒頭で紹介したインタビュー動画の最後で、非常に気になる発言がありましたね。

そして、これらにおいて素晴らしいのは、我々のテストにおいて「複数の送金経路のうち最も早く、最も安く送金できるのがxRapidを利用した場合」だと、確認出来ている事です。

この発言をちょっと紐解いてみましょう。
xCurrentは2018年9月に大幅なアップデートがあり、バージョン4.0となりました。
その中の主要な追加機能に「マルチホップ」があり、そして、xCurrentとxRapidの連携がありました。
このxCurrentとxRapidの連携というのはxCurrent4.0のオプション機能という事であり、規制や流動性の問題でXRPを使えない地域は今まで通りxCurrentを利用し、XRPを利用可能であればxRapidと連携しXRPを用いた送金を行うといったものです。

つまり、今回のSCBのマルチホップの事例と合わせて考えてみると次のような経路もあり得ると考えられます。

A(xC)→B(Multihop)→C
X(xC)→[xRapid+XRP]→Y(Multihop)→Z

この2例では、ABCの例の場合、A→B間で、XRPの利用が難しく、xCurrentで送金。を表しています。
しかし、XYZの例では、X→Z間でXRPの活用が可能なため、xRapidに連携し送金を行う。といった感じです。

今回マルチホップはタイのSCBで利用され、対象国はASEAN諸国だということです。
しかし、このマルチホップの活用はいずれ多くの銀行でも取り入れられるものと思われます。
そして、並行してxRapidとXRPも採用金融機関や取引所が増え、利用可能エリアが拡大していくことが期待されます。

マルチホップ利用行の増加は、より多くの金融機関や中小企業を結ぶことになります。
つまり、多くの国際送金の経路において、XRPを活用した送金経路の増加が期待できるという事です。

最後に私自身がマルチホップに大きな期待をしていることが次のようなことです。

マルチホップによって、直接取引関係の無い金融機関で容易に国際送金ができる。
そして、前述の通りXRPを活用した
X(xC)→[xRapid+XRP]→Y(Multihop)→Z
といった送金経路も考えられる。
つまり
仮にこの例でいう「Z」が規制により仮想通貨を利用できない場合でも、経路の中でXRPを活用した送金が可能である
ということです。
あえて例を出すなら

[欧州ユーロ] →(XRP)→ [マルチホップ銀行] → [ルピー]

などですね。

[おまけ]マルチホップに関する疑問やあれこれ・・・

この項では、記事を書くにあたって浮かんできたマルチホップに関する疑問などを書きなぐっていきます。
さら~っと適当に砕けた口調で書きますので、お時間ある人は見ていただければと思います。

マルチホップは「RippleNetのメンバーに」直接の取引関係のない相手に対し送金する機能。
といった話。
A→B→C を例に言えば ABはRippleNet参加機関で、Bがマルチホップ実装になる。
では、Cは?
CはRippleNet内にいる必要があるのだろうか?

仮にABCが全てRippleNet内の場合、それは中継銀行を挟んだ通常のxCurrent送金に当たりそうなので、そんなに新しい重要な機能!!として打ち出すとは考えにくい。
※→xCurrent 金融機関の構成別の送金手順まとめ
こちらの記事でいうとこのモデル3、モデル4のような感じでしかないように感じる。

もう一つ重要なのが、B→Cの際の資金の両替だよね。
ここの両替がどういう風に行われるのか?BがCの通貨を大量に保有?
ILPを利用してなんらかの形で調達するのか?
この辺りは追々情報が出てくるのかなぁ?

あと、Rippleでは以前より国際送金の解説の中でマルチホップ、ワンホップといった言葉は使われていた。
単純にホップは両替のこと。ワンホップは1回の両替、マルチホップは複数回の両替に使われる言葉。
中継に2回の両替が行われるならマルチホップ送金って感じ。

ただ今回のxCurrent4.0の新機能として実装されたマルチホップはそれらとは違う意味合いでの「機能としての」マルチホップととらえていいでしょうね。
RippleとしてもRippleNetのキーとなる重要な機能と位置付けているし、マルチホップのメリットとして重要度をアピールしているからね。

そもそも以前の文脈での「マルチホップ」はどちらかというとネガティブ寄りな意味合いに取れなくもない。
複数中継するより、1回両替のワンホップの方が良い的な。

でも今回の発表は先のリンク記事のモデル4とも違う感じ。
モデル4は間に中継銀行が入るが、あくまで両替は1回だよね。

この辺り踏まえるとやはり、CはRippleNet外であり、ABCの中でA通貨→B通貨→C通貨という両替が行われると考えていいのかなぁと思う。
Bがコルレス的役割をすると考えるとBはC国内にあることになると思うし、やはり3つの国間での送金になっている点がポイントかなぁとも思えるね。

この辺りは情報が分かり次第お伝えしていきますね。

今回は以上になります。

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